緊張した経験というのは誰にでも一度はあるのではないでしょうか?
人前に出て演奏をすること以外にも、人前で何かを発表したり、試合や面接などでも緊張する場面はたくさんあります。
今回はそんな緊張にまつわるお話になりますので、緊張に弱い方は是非最後までご覧ください!
この記事でわかること
そもそも緊張とはどんな状態? |
なぜ人は緊張するのか |
緊張に向き合うには |
そもそも緊張とはどんな状態?
人には元々、生存本能で外敵から自分の命を守るために緊張というものを感じるように体ができていると言われています。
猛獣に遭遇した際に襲われたら死ぬという危機感を認識させるような役割と言って良いでしょう。
緊張状態になると自律神経のバランスが崩れ、交感神経が刺激されて心臓がバクバクしたり、汗をかいたりします。
命を守るための生存本能なため、緊張そのものは人間にとって自然な現象です。
緊張は危機が去ることによって解放されて楽になることができますが、中には緊張状態が止まらない方もいらっしゃいます。
先ほど挙げられた体の反応に加えて、パニック、またはそれに近い状態を起こしてしまうことを「上がる」と言われており、万が一この状態が一時的なものではなく長い間続いてしまったり、日常生活に支障をきたしてしまう場合は、一度医師の診察を受けられるとを視野に入れても良いかもしれません。
では、皆さんが人生の中で感じている緊張は、毎回命の危険を察知しての反応なのでしょうか?
次の項目で緊張の正体に迫っていきます。
なぜ人は緊張するのか
命を守るための生存本能とはいえ、本番での演奏や、試合、面接などで命の危機に陥る出来事は中々ないでしょう。
命を落とす心配がないのになぜそれでも人は緊張してしまうのでしょうか?
人は、ストレスや不安を感じることによっても簡単に自律神経のバランスが崩れやすくなってしまうため、この時に交感神経が刺激され緊張状態に繋がってしまいます。
つまり、「失敗したらどうしよう」、「相手に悪い印象を与えてないといいな」、「迷惑をかけたくない」などといった思いでも、命の危険とは関係なくとも緊張を感じることになります。
緊張に向き合うには
私が今までにレッスンをしてきた生徒さんからの緊張にまつわる多くの質問は、「どうやったら緊張しなくなるんですか?」といったものでした。
結論から言ってしまえば、緊張は必要なもの、正しくは「緊張感を持ちましょう」と伝えています。
緊張しなくなることではなく、緊張に慣れることを「緊張感を持つ」と呼んでいます。
そもそも緊張という現象が生じる場面は、失敗できない本番や試合、面接、合否などの今後を左右する結果を確認する際など、立ち向かわないといけないような大切なイベントなため、そこに緊張が抜けてしまうと、気を引き締めることや注意力が欠けてしまうことがあります。
では、緊張に慣れるというのはどうやったら良いのでしょうか?
それは、失敗しても大した痛手にならないことを繰り返し実感して学んでいくことにあります。
舞台慣れという言葉が正しくそれに該当しますが、ただ闇雲にたくさん場数を踏んでいけば良いというわけでもありません。
本番に向けてしっかり準備をすること、すなわち練習や勉強をたくさんしてなるべく万全の状態に持っていくことがまず一番大切です。
次に、失敗になるべく動揺せず対応するスキルを育てることが大切で、演奏で例えると、指を間違えても止まったりやり直したりしないで曲を最後まで進めることを指します。
これは、日々の練習やレッスンでもその縛りを設けて演奏する予行練習を行うと良いでしょう。
また、失敗から立ち直ることもとても大切です。
本番中の一部の失敗、本番全体を通して失敗や後悔が残る結果になったとしても同じことです。
成功体験だけでなく、失敗から成長に繋がることもあるため、その時失敗してしまったことに意味を持たせてまた努力を重ねることで次に活かすことができます。
つまり、舞台慣れというのは、失敗慣れとイコールだと考えています。
その上で集中し、注意力を保つことで「緊張感を持つ」に繋がっていきます。
いかがでしたか?
緊張自体が決して悪なのではなく、その向き合い方にポイントがありました。
本番に向けて準備をすること、失敗に慣れること、失敗から立ち直ることで舞台慣れに繋がり、自分の緊張を受け入れることができるでしょう。
また、「上がる」ことではなく「緊張感」を持つことが大切でした。
感じる緊張が変われば、あなたから見る舞台の景色がきっと変わるでしょう。
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