楽器にはチューニングといい、音程を合わせる作業が必要なのは知っていますか?
ピアノは定期的に調律師にお任せすることができますが、フルートや他の楽器は都度自分自身で音程を調整しなければなりません。
「高い?低い?その音の指使いでキイを押さえて演奏しているのだから、ドはドだし間違ってないでしょう?」
と思われるかもしれませんが、音程が合っていないまま音を鳴らすと、他の演奏者との音と溶け合わずに音がウワンウワンと不協和音のように震えてしまったり、正しい音程を耳で覚えるまでに時間がかかってしまいます。
チューニングの方法はいくつかありますが、今回はチューナーを使ったチューニング方法をお伝えします!
この記事でわかること
チューナーを使うメリット、デメリット |
チューナーのヘルツ設定 |
何の音でチューニングをするか |
音程の調節方法 |
チューナーを使うメリット、デメリット
チューナーは演奏者の音を拾ってその音の音程を測ってくれる便利なアイテムです。
はじめのうちはどういった音が高いのか、または低いのかがわからないことが多く、そういった方にとってはチューナーがあることによって音程が可視化され、正しい音程が覚えやすくなります。
一方で、チューナーを使うことに否定的な声もあります。
それは、チューナーに頼りすぎてしまうと耳が鍛えられないためです。
本番では基本的にチューナーは使えませんので、耳を頼りに演奏を行う必要があります。
そのため、普段からチューナーを使うことによって耳より目で音程を合わせてしまいます。
チューナーは使いすぎも使わなすぎも良くないため、バランス良く使うことをおすすめします。
チューナーのヘルツ設定
ヘルツ(Hz)とは、1秒間に振動する回数を数字として表したもので、振動数が少ないと音程は低く聴こえ、振動数が多いと音程は高く聴こえます。
チューナーでは幅広い数を設定できますが、440もしくは442で設定することが多いです。
(この二つの数値は、国や団体で基準が異なります。)
また、チューナーによっては設定したヘルツの音を実際に電子音で鳴らしてくれる機能がついているものもあるため、鳴らしてみるとヘルツの数が変わると音程がどのくらい変化しているかもわかりやすいです。
(このチューナーの場合は、左上にヘルツが表示されています↓)
何の音でチューニングをするか
チューニングは一つの音を伸ばすことによって音程を測ることができますが、基本的にはラの音を使って行います。
一方、吹奏楽ではシのフラットでチューニングを行うことがほとんどなため、その場合はラの音は使用しません。
フルートは中音域のラやシのフラットで合わせますが、セットで低音域でも同じ音を出して音程を確認すると安心です。
音程の調節方法
まずはラもしくはシのフラットの音を真っ直ぐ伸ばして音程を測ります。
チューナーの針が右に傾く場合は音程が高く、左に傾く場合は音程が低く、針が真ん中に来たら音程が合っている状態になります。
音程が高い場合は頭部管を胴部管から少しずつ抜くことで音程を下げることができ、音程が低い場合は頭部管を胴部管に向かって少しずつ入れることによって音程を上げることができます。
(このとき、故障を避けるためフルートを握る場所はキイや芯金がない部分にしましょう!)
チューニングのやり方がわかってしまえば、基本的な音程合わせは簡単に行えますし、チューニングを繰り返すことで自分の音程や音色の癖にも気づきやすくなってきます。
演奏前にチューニングを行なって、本来のピッチでの演奏を楽しみましょう♪
また、次回の記事では、チューニングをしたのに演奏中音程がズレてしまうことがある方に向けた、そんな理由と改善の方法をお伝えしますので、更新をお待ちください!
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