top of page

【フルート】チューニングで音程を合わせたのに、演奏中に音程が合わないことがあるのはナゼ?理由と対処法について紹介!


キーホルダーの付いたチューナー

みなさんはチューニングをして音程を合わせたのに、演奏中に周りの人と音程がズレてしまったり、なぜかこの音になると合わなくなるといった経験はありませんか?

特に吹奏楽部やオーケストラ等で曲中の1つの音や和音を取り出して音程合わせをしたことがあるという経験も少なくないかと思います。

実は、演奏中に音程が変わってしまう原因は意外といろんな場所に潜んでいます😭

せっかく合わせたのに…と思われるかもしれませんが、その理由と対処法がわかれば悩む機会も減らすことができます!

今回はそんなチューニング後の音程問題について深掘りしていきます。


基本的なチューニング方法のおさらいはこちらから↓



この記事でわかること

安易に管を抜いたり入れたりするのは危険かも?

音程が合わなくなる理由と対処法

よくあるケース



安易に管を抜いたり入れたりするのは危険かも?

フルートの頭部管と胴部管を握る手

フルートはチューニング後も色々な要因で音程が変わります。

そこで、音程が変わるたびに管を抜いたり入れたりしながら調節をしたことがある方は少なくないかと思います。

確かに音程を調節する基本的な方法としては間違ってはいませんが、ズレた原因が吹き方の問題なのか、環境によるものなのかで調節方法は変わってきます。

そのため、一時的な音程のズレが生じた時に管の抜き具合を調節してしまうと、その後の演奏に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。

では、その「一時的な音程のズレ」とはどのようなものなのでしょうか?




音程が合わなくなる理由と対処法

フルートを持つ手もと

楽器の温度でも音程は変わる

フルートは、楽器が温まると音程が上がり、冷えると音程が下がります。

人間の息は温かいので、吹き続けることによりフルートも温まり音程も上がります。

また、室温やコンサートホールの舞台照明といった熱でもフルートの温度は変わります。


対処法

フルートが温まって音程が上がっている場合は、頭部管を抜きながら調節しますが、冷えて音程が下がっている場合は、頭部管を入れながら調節することに加え、唄口を口で塞ぎ温かい息を送りながら楽器を少し温めることにより音程が合うようになります。

ただし、吹き続けたり休んだりすることで音程は変わり続けるため、都度管の抜き具合を調節するのではなく、息のスピードや向きで調節することもあります。



息のスピードが一定ではない

基本的には真っ直ぐ一定のスピードでフルートに息を送ることが大切ですが、息のスピードが速いと音程は上がり、遅いと音程が下がりますので、そこが揺らいでしまうことにより音程が合わなくなってしまいます。


対処法

人間は生きている限り呼吸が必要な生き物ですので、吸った息を吐けば体から息は減り、苦しくなります。

体の中の息の量が減れば減ると程、息を出す量も減っていくため、当然息のスピードも遅く揺れやすくなります。

息のスピードを保つためにも、腹式呼吸で吸った息をしっかりお腹で支えながら吹く必要がありますので、常にお腹を意識することは欠かさないようにしましょう。

または、大きくアパチュアが開いている方も、その分だけ息がたくさん出ていくため、息の無駄遣いによりスピードをコントロールするのが難しくなってしまいますので、アパチュアにも注意しましょう。



頭部管の向きが合っていない

頭部管の向きが外側になると音程は上がり、内側に向くと音程は下がります。

そもそも楽器を組み立てる段階で角度が合っていないまま演奏してしまったり、角度が合っていても演奏中に楽器が汗や皮脂で滑ることで口元から動いてしまい、角度がズレてしまうことがあります。


対処法

フルートを組み立てる段階で胴部管との角度のバランスをしっかり確認した上で演奏することが大切です。

演奏中の角度のズレは気づかないうちに起こっていることが多いため、こまめに思い出して構え直すよう心がけると良いでしょう。

また、汗や皮脂、ファンデーションの油分による角度のズレは、汗や皮脂を直接拭いたり、フルートのリッププレートを拭くことで滑りづらくなり角度のズレを防止することができます。



音によって上がりやすい音、下がりやすい音がある

ピアノのように一つひとつの音を調律できないため、全ての音が無条件で同じ音程になるということはありません。

基本的には、音が高くなるにつれて音程も上がりやすくなると考えて良いですが、特定の音だけ音程が合いづらいこともあります。


対処法

まずは、どの音も均等にしっかり良い音で鳴らすことが大切です。

その上で、一音ずつ耳やチューナーを使って音程の傾向を確かめましょう。

ロングトーンや、ソノリテの練習の中で音程を確認するのも良い方法です。




よくあるケース

吹奏楽合奏

1. 吹き続けることによる音程の上昇、併せて本番の場合は特に舞台照明の熱が楽器に伝わり、更にに音程が上がりやすくなります。

本番はプレッシャーや緊張でテンパりやすくなっているため、特に管を抜くことで対処しようと思いがちですが、曲の間奏や曲間で楽器の温度は少しですが下がりますので、過敏にならず様子を見るのも大切です。


2. 息のスピードという点では、曲のダイナミクス、強弱記号に従うことで音程が変わりやすくなります。

フォルテやアクセントといった音を吹こうと思うと自然に息のスピードは速くなりますし、ピアノで吹こうと思うと息のスピードは遅くなります。

その音だけを取り出して音程を確認する際は、

チューニングの時と同じ音量、同じテンションで拭くのはなく、曲のその部分のダイナミクスを再現するとわかりやすいです。


3.フルートの高音は音程が上がりやすいです。

そのため、合奏等の複数人で演奏すると、音程が浮いてしまうことが多いです。

喉や口の中が締まっていないか、体の力は抜けているか等の基本的な吹き方をより意識的に気をつけることが大切です。




音程が合わないときの原因がこんなにたくさんあるとは思いませんよね💧

毎回原因が同じとも限らないため、その都度考える必要があり少し大変ですが、慣れてくると音程が悪い理由がその時々で気づきやすくなってきます。

気にすること、気づくことで少しずつ改善しますので、まずは日々の練習で音程を意識してみるところから始めてみましょう!

また、自分が思う原因とは違うところに原因があったり、人によってはもっと良い解決法があったりすることもありますので、時には周りの人やレッスンで先生に音程を聴いてもらい、客観的な耳も取り入れても良いかもしれません♪

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page